Luca Scandinavia | 北欧ヴィンテージ・工芸・アート
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Niels Vodder
Kirsten table 1948

フィン・ユールの初期の名作椅子を手がけた家具職人のニールス・ヴォッダーによる一点もののコーヒーテーブルです。1948年、ニールス・ヴォッダーの愛娘、Kirsten Vodder/キルステン・ヴォッダーが、作家であり詩人として活躍していたFrank Jæger/フランク・イェーガー氏との結婚の際、父親のニールスがお祝いとしてワンオフで製作したものです。天板には無垢で一枚板のエルム材が用いられています。大きなうねりの木目文様はバール杢のような根に近い部分ではないかと思われます。あるいは、ウォルナット材との見解もありますが、何れにしても見ごたえのある木目文様です。脚はフィン・ユールのデザインに見られるペインティングスチールパイプにチーク材のシューズを履いています。天板の表面はデンマークで近年整えられているようで、とても綺麗な状態です。脚の表面の塗膜に若干の傷が見られます。

Provenance: Made as a wedding present for author and poet Frank Jæger and Kirsten Vodder (daughter of Niels Vodder). From 1948.
Niels Vodder
Solid elm with black metal legs with teak shoes
w-148, d-73, h-55cm
ご売約となりました。ありがとうございました。

SOLD

Niels Vodder/ニールス・ヴォッダー 1892-1982
1936年、若干24歳のフィン・ユールは家具職人ニールス・ヴォッダーの工房を訪れ、自身が描いた家具デザインを具現化できないか相談しました。ヴォッダーはフィン・ユールの持つ芸術的な才能と、デンマーク家具工芸の伝統を新たな方向へ導きたいという、フィン・ユールの持つ強い創造性を認識し、彼の仕事を承諾しました。ヴォッダーは技術的に複雑な要素の多いフィン・ユールの設計に敢えて取り組んだ唯一の家具職人だったと言われています。ヴォッダーは革新的な家具職人として、フィン・ユールの彫刻的な造形を具現化するためにこれまで必要とされてきた職人技の要素を優先することなく、伝統を無視した、新しく難しい造作を必要としました。ヴォッダーはこの挑戦を歓迎し、考えられる事をアドバイスし、フィン・ユールと共にデザインを開発しました。ヴォッダーの高度な職人技術はフィン・ユールの革新的なデザインと一致しました。コラボレーションとしての公式デビューは門を叩いた翌年で、1937年開催のキャビネットメーカーズギルド展示会にて披露されました。その実りあるパートナーシップはその後20年以上も続きました。