Piet Hein and Henning Koppel
model 7002 a brass mocha set for Georg Jensen

デンマークの数学者、Piet Hein／ピート・ハインと、プロダクトデザイナーとして活躍したHenning Koppel／ヘニング・コッペルとのコラボレーションによって生まれたジョージ・ジェンセン製のコーヒーセットです。1970年に発表されたもので、こちらもその頃に作られたものでしょう。ポット、シュガー、クリーマー、トレイとの4点の構成で、真鍮で作られており、黒い蓋はプラスチック素材です。真鍮に腐食など見られますが、凹み等なく、全体的に綺麗な状態です。

Georg Jensen 1970's
Brass, Black plastic
Pot: w-18.5, d-10, h-12cm
Sugar: ø-9, h-3.8cm
Creamer: ø-5, h-4.6cm
Tray: w-32.2, d-24.7, h-1.3cm
set price: ¥180,000-税込・4点セット
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Piet Hein／ピート・ハイン 1905-1996
デンマーク生まれ。作家、数学者、デザイナー、発明家。多くの分野への顕著な貢献と独特の思想で知られています。 デンマーク工科大学でエンジニアおよび数学者として教育を受け、芸術と科学、数学と哲学といった複数の要因を組み合わせる能力に長けており、創造的な思想家としてその名を馳せました。1942〜1945年まで続いたナチスドイツによるデンマーク占領中にアイデアやコンセプトを発展させます。独自に編み出した「超楕円」または「ピート・ヘイン楕円」は、建築やデザインなど、さまざまな場面で使用される数式となり、1968年、スウェーデンの家具デザイナーのブルーノ・マットソンとのコラボレーションによってフリッツ・ハンセン社よりスーパー楕円テーブルを開発、現在も製造の続くロングセラーモデルとなっています。また、世界中で人気となった箱詰めパズルの「Soma Cube」や「TacTix」など、数多くのおもちゃやゲームを生み出しました。 氏はまた、哲学的思考やユーモアを含む詩や敬句も書きました。ヘインは建築家でもなく家具デザイナーでもない、しかし、数学、デザイン、詩、テクノロジーのプロジェクトなと多方面の分野に取り組み、生涯を通して創造性と生産性を保ち続けました。ピート・ハインは、デンマークで最も多才な知識人で創造的な思想家の一人とみなされています。 数学、デザイン、詩への彼の貢献は永続的な影響を与え、何世代ものアーティスト、エンジニア、思想家にインスピレーションを与えてきました。卓越した先見の明のある思想家であり、その作品はジャンルを超え、好奇心と創造的なアプローチで世界へ向けてインスピレーションを与え続け、独創的で示唆に富む作品で国際的に知られています。

Henning Koppel／ヘニング・コッペル　1918-1981
ユダヤ系デンマーク人プロダクトデザイナー。デンマークに生まれ、父親は新聞社Politikenの編集長、母親は翻訳家。1935年、アーティストエキシビジョンで彫刻家としてのデビューを果たします。1936〜37年、デンマーク王立アカデミーにて彫刻家のEinar Utzon-Frank教授に師事。1938年、パリのアカデミーランソンで学ぶ。ユダヤ人の血統を持つコッペルはナチスの迫害から逸れるため、スウェーデンに亡命。1943~44年に居住した亡命先のストックホルムで、スヴェンスクテンのジュエリーデザイナーとしての仕事振りが注目を集めます。1945年の終戦後はデンマークに戻り、シルバースミスのジョージ・ジェンセンとの契約を締結。ジェンセンとのコラボレーションは生涯に亘り継続し、ポットなどのホーローウエアからカトラリー、そしてジュエリーに至る広い範囲で活躍します。コッペルの作品は、1951年、1954年、1957年と3回のミラノトリエンナーレで金メダルを獲得。1961年、Bing＆Grøndahl製陶所とも契約し、コーヒーや紅茶のセット、食器、水差しなど磁器製品のデザインを手がけます。後年にはデンマークのルイス・ポールセン社や、ガラスメーカーのホルメゴーとも契約を結び、プロダクトの開発を行います。コッペルは20世紀のスカンジナビアンモダンを築いた巨匠のひとりで、流暢なラインを軸とした有機的表現は機能主義を超えたとも云われています。ジョージ・ジェンセンに於けるコッペルの手がけた銀製品は、今日も生産され続け、世界中で展開されるショールームのウインドウを輝かせています。